木と金属と石油

二次元系とか楽器とか、昔に取り残された今世代のボヤキ。

お久しぶりです。思い出話。

お久しぶりです。

忘れてたわけじゃないです。パースワードは忘れてましたけど。気づけばもう今年も八月。あと二か月もないうちに友人の一周忌かぁと思いつつも時々忘れてしまっている気がして悲しくなる、そんな日々です。

書くネタがない…のではなくてインプットが足りないんです。

でもインプットする余裕がない。

Twitterでは「エロを公共空間でまき散らすのは違うでしょ?」と言えば「お前は自分がどれだけ幸せか認識した方がいい」とか言われたり。いや公共空間だから、と思いますが、僕は自分の周りの人々に恵まれていることに異存はありません。とはいえ小中と周りにいた同い年の子よりは集団から仲間外れにされることが多い子供でした。中学を学区外の学校にしたため、仲間外れとか。通学用自転車を壊されたこともあるし。というわけで、子供の頃を振り返りつつ書いていこうと思います。

当時よく遊んでいたもの。

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ご存知の方も多いと思います。二宮先生の紙飛行機。この本の後に出ていた胴体をバルサで作るモデルは簡単に作れてよく飛ぶ、いわば紙飛行機のスーパーカブでした。この写真は今手元にある物ですが、すでに全冊作った後再び購入した物なのであの頃の熱量って凄かったんだなぁ。ですがこの飛行機、さすがに5冊分も作るともっとリアルな飛行機が作りたい!となります。実は当時(今は販売元を変えてAmazonにあるようです)立体の紙飛行機が何冊か出版されていました。それがコレ

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アンドリュー・デュアーさんという方の紙飛行機です(写真の紙ヒコーキ博物館については複数人の合作)。ボディが立体、というよりまんまモノコック構造でしかも複葉機もゴロゴロ。複葉機の支柱の間は当然くりぬきってんだから、普通に今作っても難しいと思う。

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これらを毎日のように作っちゃ休日に父、姉と運動公園に飛ばしに行ってたのだからよく父も付き合ってくれたなぁ。というのと同時にこの飛行機たち、ノースロップ・タイガーや雷電というカッコイイから、COUZINET70アルカンシェールという綺麗な機体まで実在の機体が揃っていて姉も僕も楽しめたという。作るのに失敗したり、飛ばした飛行機を無くしたりもあったけど。

 

そして写真にある紙ヒコーキ博物館ではアンドリュー・デュアーさんの思い出も綴られています。そんな中のエピソード、デュアーさんのお父さんは第二次世界大戦中、イギリス軍のパイロットで、スピットファイアに乗っていた時の体験をよく聞かせられたんだとか。それでも、何機撃墜したかと聞くと「それは昔の事だから忘れましょう」と答えたそう。このエピソードを読んで、僕は別の本の一節を思い出しました。

 

むしろ一機も撃墜できないパイロットの方が多かったであろう。撃墜は一種の名人芸だ。

 

これは佐貫亦男のひとり言という本の一文。佐貫亦男さんは二次大戦時の(日本の)航空機のプロペラ開発者の一人。読者から、大戦時のドイツの撃墜王の撃墜数について、「撃墜数を信じるのか?そんなに撃墜できるならなぜドイツは負けたのですか?」という質問についての言葉です。僕の好きなエリア88にしろ艦これで取り上げられるような~隊とか~機とかにしろ、空戦や戦車戦のエースがカッコいい!ってのはわかるし僕もそうだけれども、戦争の戦績は戦場という環境で必死でいたらたまたま撃墜していたというものがほとんどで、兵士からすれば戦争だから、とはいえ銃なり機銃なりで攻撃しても、当たらなかった事に安堵する。そういうのが人間の感覚だと思います。それぐらいは普通に想像できない?今の現状はとてもそうは思えないけれども。

 

凄く浅く振り返ったけれども、考えてみると僕って小さい頃は戦闘機っていうミリタリー要素が自分の中では大きいんですよね。だから今の萌えキャラ×ミリタリー要素に食いついて零戦はすごかった日本軍凄かった特攻は~なんてのになっていてもおかしくはなかった。そうならなかったのは、飛行機への触れ方がエピソードが書かれたデュアーさんの飛行機だったり(当然二宮先生も大戦の経験者なので、戦闘機の紙飛行機が出てくるのは零戦とか僅かなものを除きかなり後)佐貫亦男さんの本であったり飛行機の図鑑であれ木村秀政先生が監修されたものだったり、というところだと思います。佐貫亦男さんの著作では、97式飛行艇の扱いでも大人向けの本ではスタイリングの良さを語られているけれども、子供向けの飛行機の歴史については戦前日本がフルフェザー式のプロペラの技術開発を怠ったため不時着した事例で扱っていたり。必要な事をすっ飛ばしたという認識がないとそっちの話をしてもスゴイ!で持ち上げて終わっちゃうのよ。

そしてそれは、ちゃんとした本を欲しいと子供が言った時に、それに対してそこに労力を惜しまなかった父と母のお陰なんだよなぁ。

 

 

 

 

そうそう、ペーパークラフトで思い出したけど、折り紙で雛人形を作るってのがあって、それは空襲で焼けてしまった7段飾の雛人形を折り紙で再現したものだったんだよなぁ…。姉がそれを欲しいと言って、母が出版社に問い合わせ。同時に僕が佐貫亦男さんの本を欲しいと言って父が出版社に問い合わせって事がありました。佐貫亦男さんの本は絶版になっていて手に入らなかったんだけど(その代わり絶版になってない佐貫亦男さんの本を複数買ってもらい)、姉の雛人形の方は、本の著者の1人に直接電話をして購入できたり。そういう姿勢を僕が出来るかと言われるとできない気がするけれど、そう意識は持てるようにしたいなぁ…。

Pioneers of Flight: Paper Airplanes That Really Fly! https://www.amazon.co.jp/dp/0794602150/ref=cm_sw_r_cp_tai_o72mFb4ZJ60JZ

新版 折りびな (福音館の単行本) https://www.amazon.co.jp/dp/4834027678/ref=cm_sw_r_cp_tai_912mFbHH1HGAP

 

久しぶりに紙飛行機でも作りますかね。それでは!